神戸

神戸で坂本慎太郎を観ました。

今年の6月に発売された新譜「物語のように」。とても良いアルバムですね。3rdまでのテイストや方向性を残しつつ、アルバム全体にうっすら漂う陽の雰囲気が新鮮でした。全てを諦めて明るく振舞ってる、みたいな……。どの曲もネガティブにもポジティブにも捉えられるところが発売当時の自分の心境と合っていて、現在に至るまでずっと聴き続けています。
今回の全国ツアーで回る場所は「元キャバレー」や「現存する日本最後のキャバレー」など良さげな会場ばかり。4年前にライブを見た高知四万十の会場が追加公演として発表されたのも感動しました。
一番アクセスしやすそうな「神戸 クラブ月世界」の公演に行きたい!と思い先行に応募するも全て外れ、一般発売も即完売……。広すぎる会場に躊躇しつつ、代替案として「大阪 Zepp Namba」のチケットを取りました。しかし開催の一週間前、神戸・大阪・高知の3都市のライブが延期になったというニュースが入ったため一度払い戻すことに。再演日が決まって、キャンセル分のチケットを再発売するというので、ダメ元で神戸のチケット購入にトライしたところ、驚くぐらいあっさり取れました。

会場の「クラブ月世界」は元キャバレーだった場所。現在は舞台や映画撮影などにも使用されてるらしいです。キャバレーを訪れるのは多分初めてなのですが、半円状の舞台や、ミラーボール・シャンデリア(?)などの装飾がカッコよくて非現実感が強かったです。今回のライブはオールスタンディングだと思ってたのですが、1階席も2階席も解放されていました。整理番号の早い人たちがみんな1階席の赤ソファーに腰かけてて羨ましかったです。会場にクロークが無いので、荷物をソファーに置いておけるという点も羨ましかったです。

天井かっこいい

新譜の1曲目「それは違法でした」でライブがスタート。ボーカルとコーラスのメロディーはオリジナル通りなのに、演奏している曲はメロディーもリズムも全然違う曲、という恐ろしいアレンジが施されていて、頭が混乱しました。理解が追いつかないうちに曲が終わってしまうという体験に心を奪われ、それ以降は独特の世界に引き込まれました。
ステージと客席の距離がとても近く、前から5列目でしたが演者の手元も顔もよく見えました。ベースの人がほぼ真正面にいたのですが、時折笑顔を見せながら演奏しているのを観てこっちまで嬉しくなりました。ドラムもよく見える位置で、「スター」という曲の繊細なドラムをどう叩いているのか気になってその曲中はずっとドラムの方を見てました。
今回のツアー、セットリストが各会場でどうやら微妙に異なっているらしく、前日の大阪公演では新譜から披露されていない曲があることなどを知りました。あと東京では「ずぼんとぼう」をやったとか……。羨ましい。また絶対にライブで聴きたい曲のひとつです。

司令塔みたいなところもかっこいい

会場を出ると雨が降っていました。傘もコートも持ってなかったので、近くのコンビニでビニール傘を買い、その辺をウロウロしました。特に何も収穫はなく、外食する勇気もなく、雨も煩わしかったので、コンビニでご飯を買い、ホテルに戻って一人でモソモソ食べて寝ました。

翌日は一日休み。新開地周辺で朝から客引きに逢ったり、静まり返ったミナエンタウンを見たり、改装工事中のメトロこうべを見たりしましたが、いまいち盛り上がれず。早々に引き上げて、14時過ぎには家に到着。なんか尻窄みの旅行でした。