四万十

高知県四万十市(旧中村)で坂本慎太郎ライブ観てきました!

ソロ活動をはじめてから坂本さんがライブをすることは滅多になかったのですが、今年は精力的にライブを行っていて、国内、しかも大阪でライブをやるというニュースを見てからチケット入手に尽力したものの結果は惨敗、追加発表された京都公演も惨敗でした。うちのめされてるときに発表された最後の追加公演の場所は「高知県四万十市(旧中村)」。地元で開催されているフェス「川じゃんロックフェスティバル」のアフターパーティーだそうです。高知市よりもさらに南の地、高速道路もつながってないような場所で、坂本さんがライブをやる…しかも会場の「SILVER」は小さなライブハウス…。ダメ元で抽選に参加してみたところ、まさかの当選通知が届きました。

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こちらが届いたチケット。2番と3番です。マジかよ

わかばを共著している加瀬野さん宅へ、朝7時に集合し出発。会場のライブハウスがある四万十へ行く前に高知市内の「横山隆一記念まんが館」「ひろめ市場」「日曜市」などを巡りました。日曜市で加瀬野さんが傷物の新高梨(100円)を買い、刃物の屋台で小さい包丁(800円)を買っていました。彼はその後「ちょっと梨洗ってきますわ」と言って公衆便所に入ったのですが、水道で梨を洗う際、傷部分をよく洗おうとして指に力を入れたら持ってた梨が軽く爆ぜたらしいです。そして四万十へ向かう道中、彼は助手席で梨を剥いて食べていて、車内がフルーティーな香りに包まれていました。


ちなみにこの包丁はどこかに無くしたらしいです。マヌケだね

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今回宿泊した民宿です。この日はちょうど超人大会もといマラソン大会が行われていて、加瀬野さんが宿を予約しようとしたけどどのホテルも満室だったそうで。偶然この民宿が1部屋だけ空いていたそうです。ごめんくださいと声をかけると管理のおばちゃんが登場。しかしどうも我々が予約したことを覚えてない様子で、名前を伝えても思い出してもらえず…。「とりあえず空いてるお部屋ご案内しますね〜」みたいな感じで部屋に通してもらい、話の流れでマラソンというワードが出てきたので、「僕らはライブを観に来たんですよ」と伝えると、予約時の電話でライブのことを伝えていた(終演が何時になるかわからないが、遅い時間に帰っても大丈夫か)ことが功を奏し、完全に思い出してもらえました。もし我々が来る前に予約無しで来た人がいたとしたら、そっちの人をこの空室に通す可能性があったかもしれないわけで、危なかったですね。

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管理のおばちゃんが加瀬野さんに向かって「ひょっとして、アナタがライブをやるんですか?」と聞いていて、なんでですかと返したら「頭にタオルを巻いているから」と言っていて、なんというか可愛らしかったです。

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四万十はとにかく川の水がキレイで、四方がぐるりと山に囲まれていて自然豊かな場所でした。開場まで時間が少ししかなく、今回は軽く散策する程度でしたが、天気のいい日に一日中ウロウロしたら贅沢だろうな〜って思いました。欲を言えばあと12泊ぐらいしたかったですね。

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開場を待つ行列の先頭に並び、整理番号1番を手に入れた方とお話ししました。四国在住の方で、車で来られたそうですが相当時間がかかったとのこと。高知に住んでいる方も「こんな田舎で演ってくれるのは間違いなく奇跡」と言っていたので、今回の公演のレア感が伺えます。
整理番号1番~3番の我々は最前列中央を陣取りました。座席が設けられており、後ろの方には長ソファ、一番後ろの列はバーカウンター用の丸椅子が設けられています。たぶん見やすいように後ろに行くにつれ座高の高い椅子が設けられたんだと思います。席数を全て合わせても、座れたのは120人ぐらいじゃないでしょうか。両サイドには立ち見の方がいます。すでにアルコールを摂取している方が多く、缶ビールの開くスピードも早い早い。地元の方らしき人が「ビールいる人、まとめて買ってきてやるよ〜」と言って後ろのドリンクカウンターから2~30本持ってきてみんなに渡してました。おまけに紙皿に盛られたお菓子(ポッキーとポテトチップス)のふるまいサービスもあって、ものすごくアットホームな感じでした。

2005年にゆらゆら帝国が発表した「Sweet Spot」を聞いてからハマり、2010年の解散発表にショックを受け、一度もライブに行かなかったことを後悔しました。それから2011年に始まったソロ活動を追いかけ…。坂本さんの存在を知り13年経って、ようやくナマの坂本さんを見ることができました。それも目の前、本当に1mないぐらいの距離、手を伸ばせば届くところに存在しました…。客席からは「すごい」「サイコー」など、アルコールの影響で語彙は少ないが熱量の高い歓声が飛んでいます。我々も興奮して、近すぎちゃってどうしようみたいなことを言い合ってました。
ゆらゆら帝国の音源は、「しびれ・めまい」のあたりからパッケージされたものとライブで披露されるものでかなり異なる印象を持つことが多かったのですが、ソロの楽曲も同じようにノリやすいアレンジが施されていました。本当に全曲良かったのですが、「義務のように」「ナマで踊ろう」のサックスがとにかく美しくて涙腺にビンビンきました。散々盛り上げた終盤に、静かなナンバーの「幻とのつきあい方」でいったん落ち着けて、アウトロが圧巻の「動物らしく」でまた盛り上げて本編を終える、という構成が素晴らしかったです。ゆらゆら帝国のメンバーも常人ならざる雰囲気を持っていましたが、ソロのバンドメンバーも皆神々しかったです。

坂本さんがバンドメンバーの紹介をして、鳴り止まない拍手の中「じゃあここからアンコールやります」といってハケずにアンコール。シングル「まともがわからない」の3曲目に収録の「悲しみのない世界」を歌ってくれました。ベースのAYAさんとのユニゾンが美しかったです。 アンコールを歌い終えて「じゃあありがとうございました」と言い、客席に立つ主催の大谷さんを指して「(大谷)泰吾くんもありがとう」と言うと大谷さんが「坂本さん!野口五郎やってください!」と叫びました。一瞬戸惑った表情をした坂本さんが「…じゃあ野口五郎。本当にこれで最後(の曲)です」と言ってまさかのダブルアンコール…。ゆらゆら帝国をやっていた頃はアンコール自体なかったわけで、とんでもないサービスだ、と感激していました。しかし予定外のダブルアンコールだったからか、坂本さんがギターの入りを間違え、はにかみながら大谷さんを指差す(ミスを人のせいにする)場面も。本編ではクールだったメンバーも全員笑ってました。ヒューマン的な姿が見られてめちゃくちゃ嬉しい反面、そこまで見せてしまっていいんだろうかという気にもなりました。

ちなみに仕切り直して演奏された野口五郎の「グッド・ラック」のカバーは、もはやオリジナルと言ってもいいぐらい坂本さんカラーに染まっていました。

終演後、便所に消えた加瀬野さんを表で待ちながら、整理番号1番の方と少しだけ会話してお別れ。お互いに良い時間を過ごすことができて本当によかったです。

IMG_5404 終わりで居酒屋「味劇場 ちか」へ。吹き抜けの厨房を一望できる2階カウンターが人気だと聞いていて、行きたかったのです。予約なしでしたが運良く2階席に案内してもらえてうれしかったです。2階へ料理を運ぶシステムが面白いので見てみてください。

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食べ物は「川エビの唐揚げ」「阿波ポークのホルモン煮」「ないらげ」が美味かったです。地酒も美味く、高知はとにかく何を食べても美味いですね。酔っ払いながら帰る途中、バス停に「流木で作った一人掛けの椅子」があって、その今にも崩れ落ちそうなギリギリのフォルムが面白くてゲラゲラ笑いながら写真撮ったんですが、帰って見返したら全然面白くなかったです。こういうことは往々にしてある。

翌日、民宿のテレビで流れていた「とくダネ!」で、ジュリーがファンの女性に「とんでもないピエロ」呼ばわりされてるの見てゲラゲラ笑ったり(これは今思い出しても面白いです)、四万十の沈下橋を見て、高知市内へ戻って「アンパンマンミュージアム」へ行きました。30超えた男が二人で行くところではなかったですが、アンパンマンとしくしくばくだんの絵本原画を見られたのでよかったです。りんごのアロハシャツを買うか買わないかで悩み、買わず、スタンプラリーの集まらなさに難儀しました。館内をウロウロしまくったのに結局スタンプが1つ見つかりませんでした。再チャレンジ、もしくは探偵!ナイトスクープに依頼したいものですね。