直島・沙弥島

瀬戸内国際芸術祭2016、開幕おめでとうございます。今年も少しずつやっていきます。

この日は島へ行くつもりはなかったのですが、午前中の仕事が早めに片付いたので14時に宇野港へ。ちょうどフェリーが来る時間だったので、直島まで行くことにしました。直島行きのフェリーを待つ人々は半数近くが外国人。欧風のカップルがプラスチックのベンチに腰掛けて焼きうどんを食べている様子が良かったです。

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スタンプ番号001「直島銭湯 I♥湯」。大竹伸朗さんによる入湯できるアートです。経年によるものか、建物自体の色がくすんでいい感じになった気もします。以前は番台でグッズ販売を行っていたと思いますが、入湯券販売機は外に設置され、グッズ販売は表で展開してました。内部での混雑を避けるためでしょうか。カタカナT、やたら売れてますね。

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宮浦ギャラリー六区。元パチンコ屋だった建物を、ガラスの壁面は当時のまま、内装をギャラリーとして改築したとのことです。春夏秋と展示する作家が異なり、春会期は飯山由貴さんによる「生きている百物語」を展示中。多くの言語が飛び交う展示で、咀嚼しきれませんでした。時折本質をついたような言葉もあって、なんとも言えない気持ちになります。出口を開くと目の前に公園があって、一気に生活に引き戻される感じが気持ち良いです。

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宇野港に戻って散策。個人的に好きだったのが「哲子の部屋」。ファッションデザイナー、山本哲也さんによる展示です。布でできた絵画があり、その手前にはその絵を服としてまとったマネキンが。布でできた魚の絵画は、パーツをバラして組立てて、衣服・バッグにしているそうです。人形の顔面に埋め込まれたスピーカーからはクラシックやノイズが流れ、異質ともいえる展示でした。この展示、現段階で公式サイト上に載っている情報が極端に少ないのですが、スタッフさん曰く「展示の決定がギリギリになり、ガイドブック等への詳細な掲載が間に合わなかった」為だそうです。

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翌日、沙弥島へ行きました。地域アートの極北って感じでした。3年前も特筆しづらい島でしたが、今回も特筆しづらいです。作品の前で三脚を立てたり、いかついカメラでじっくり撮影している人が大勢いて、なんとも言えない気持ちになりました。
ジティッシュ・カラットの新作「Rippled Sky for Hitomaro」は面白かったです。忍ペンまん丸にこんなキャラクターがいたような気がするな〜って思いました。今は地続きになっている沙弥島も、昔は坂出沖に浮かぶ小島だったそうで。今でこそ穏やかな瀬戸内海も、小島だった頃は荒々しい表情を見せていたのかもしれませんね。裏付けがないので想像です。あと、僕は質量感のある作品に興奮するタチなのですが、鑑賞者と距離感のある作品にも興奮するみたいです。