シトラスパーク瀬戸田

しまなみ街道沿いに浮かぶ「生口島」の南にあるシトラスパーク瀬戸田。訪れた時は知らなかったのですが、2015年12月28日をもって閉園するらしいです。

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この日は耕三寺の観光が目的だったのですが、シトラスパーク瀬戸田はそのついでに覗いてみただけで、目的を持って行ったわけではありませんでした。というか、シトラスパーク瀬戸田についての知識は全くなくて、観光掲示板を見た時に何となく、お土産になるような物を売っている「道の駅」的な場所だと思っていたんですよね。全然違いましたが。

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「本当にこの道であってるのかな?」って不安になるぐらい山の上まで進むと、突如現れる巨大な駐車場。入り口ゲートをくぐると眼前に大広場が広がります。背景の瀬戸内海も美しく、素晴らしいロケーションでした。奥に見えるでかい建物が「シトラスパビリオン(詳細不明)」で、右に見切れているのが「インフォメーションセンター(詳細不明)」。開園しているにもかかわらず、どちらも中は真っ暗でした。僕が訪れた時、ゲート前にはサイクリング中の男性が4人と、スタッフとおぼしき年配の男性が2人談笑していました。サイクリングの男性陣は中を散策することもなく、すぐ帰ってしまったようです。

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誰もいない園内を無為に歩いていると、扉が開きっぱなしの「食の館」を見つけました。元は食堂かレストランだと思います。大量のイス・テーブルがそのまま残っていました。その隣にある「香りの館」は、いろいろな柑橘類の香りが出てくる機械があって、香りを楽しむことのできる施設だったようです。ガラス張りの建物はどれも扉が閉まっていて、中庭には大量のカラスがいました。

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どこに行っても誰もいなくて、ずっとこんな感じ。怖かったです。

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香りの館の中庭を抜け、道なりに進んでいくと「スーパースライダー」なる施設がありました。錆びた説明書きから予想すると、全長80mのコンクリ製滑り台を、ソリで滑り降りていく遊具らしいです。当時の人気ぶりが容易に想像できますね。滑り降りた先が見たくなって、歩いて降りていこうと思ったのですが、これを降りていくと社会人としてダメになってしまいそうな気がしてやめました。

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園内のいたるところにある、柑橘系の樹木の周りでカラスが飛んでいます。果実を狙っているのでしょう。

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温室に入ってみたのですが、天井・壁面のビニルは剥げ落ち、強風にあおられて不定期にビニルが「バタバタ」と音を立てています。水撒きホースや電源は稼働していて、植物の管理はされているようでした。ひょろ長く成長した柱サボテンを撮影していると、急に背後で「パーン」ってデッカい音がしてめっちゃ怖かったです。あれもビニルの音だと信じたい。

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その後、謎のオブジェを発見。こういう、クエスチョンマークしか生まれないものを、人の目を気にせずじっくり愛でることができたのはうれしかったです。小一時間歩き回って、良い運動になりました。

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後日、実家に帰った折にシトラスパーク瀬戸田について親に話してみると「ああ、シトラスパークね、懐かしいね」との言葉が。なんと、幼い頃に家族で訪れていたようです。当時は入場料を払うタイプのパークで、人気もそれなりにあったとか。年月の無情さを感じました。