サザエさん展とムーミン展のこと

岡山で「ありがとう45周年!みんなのサザエさん展」と「トーベ・ヤンソン生誕100年記念 MOOMIN! ムーミン展」を見てきました。

最初に訪れたのはイオン岡山内「おかやま未来ホール」で開催されている「みんなのサザエさん展」。全国各地を巡回している本展、岡山での公開はこの日が最終日。日曜・火曜の夜はサザエさん、と幼い頃から刷り込まれている自分としては非常に楽しみな展示でした。サザエさんの住む街「あさひが丘」を再現したセット内を歩きながらサザエさんの歴史やエピソードを知る事の出来る展示なのですが、「磯野家の縁側で一家と写真撮影できるコーナー」や「ちゃぶ台の上に置かれたおはぎをとると、窓の外にいる波平さんに色んな『バカモン』の声で叱られるコーナー」とかもあって、メッチャ楽しかったです。
一つ気になったのは、スポンサーである「JAバンク」「セキスイハイム」とのタイアップ感。描かれた街並のビルにロゴが描かれているぐらいならまだわかるんですが、あさひが丘商店街のセット内に紛れ込ませた「JAあさひが丘(銀行パンフレットは本物が置いてある)」や、「もしもサザエさん一家がセキスイハイムでリフォームをしたら…」といった家の模型コーナーとかは露骨すぎて笑うしかありませんでした。

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観客参加型の「花沢不動産」は、「あさひが丘」の街並みのジオラマに、自分でデザインしたミニチュアの家を設置できる人気コーナー。あんまり人気がありすぎて、二期分譲地になったそうです。もちろん僕も参加しました。全ての面に「JA」と描いた家(「セキスイハイム」がベストなんですけど、ペンが太すぎて描けませんでした)。「なんでダイワハウスなんだ」って思わせるために「ダイワハウス」って描きたかったけど、今回の展示の露骨なタイアップ感を増長させるため、目先のボケは我慢しました。

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こんな感じで、ピンクの屋根のお家の隣にピンクを建てました。分譲地に家を定着させるため、係のお姉さんが底面にボンドを着けてくれました。でも、底面にもビッシリ「JA」が描かれた僕の家を見たときの、お姉さんの苦笑いが忘れられません。

次に訪れたのは岡山県立美術館で開催されている「ムーミン展」。ホントは2011年に同館で「トーベ・ヤンソンとムーミン展」が開かれる予定だったのですが、震災の影響で作品貸し出しの許可が降りず中止になっていました。そんなムーミン展がとうとうやってくる!ということで、コチラも期待しておりました。16時前に訪れたのですが、駐車場は満車。空きを待つお客さんが車道に並び、人気の高さを再確認。でも人の出入りが思ったより激しかったため、そこまで待つ事なく駐車・入館する事ができました。
本展は日本初公開のオリジナル原画・素描・習作を多数含む大規模の原画展。ムーミン原作本に使用された挿絵の原画がずらりと並びます。インクによる短い細い線が、小さな紙の上に繊細な世界を作っていました。下書きの線もホワイトをかけた跡もばっちり残っていて、生々しかったです。暗い森や荒ぶる海の原画が印象的。原作本は文庫でまとめ買いして一気にガッと読んだので、強く記憶に残っている話もあれば、あまり覚えていない話もありました。一番好きな原作は「ムーミンパパ海へいく」ですが、今回の展示で、もう一回全部読み直してみようって気持ちになりました。

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でっかいジオラマもありました。照明の暗さも相まってヤンソンの世界観に合ってました。ムーミン屋敷にはモランが来てました。

どちらも賑わっていたのが物販コーナー。2つの展覧会を廻って下記の品々を購入。
・MOOMIN!ムーミン展 図録
・青郊窯 九谷焼 豆皿(磯野山水図)
・青郊窯 九谷焼 ミニ猪口(小紋磯野図・磯野山水図)
・サザエさんかるた その弐
・花沢不動産タオル

うーん、どう考えても買いすぎてる。でも、満足してます。特筆すべきは花沢不動産のタオル。本当に実在しそうな感じが、虚構とリアルの境界線を乱しているようでやばかったです。