鞆の浦4

鞆の浦へ行きました。

 

2月1日より鞆の津ミュージアムで開催されていた、日比野克彦さん監修の展覧会「TURN/陸から海へ(ひとがはじめからもっている力)」。最終日の3月29日に行ってきました。

「TURN」は、「常識に縛られた今までの視点をひっくり返して(TURN)、新しい観点で物事を捉える」ってことだと勝手に解釈しました。違ってたら申し訳ないです。
入ってすぐ、島袋道浩さんの作品「輪ゴムをくぐり抜ける」がありました。輪ゴムが置かれた丸盆の近くにキャプションがあるだけですが、展覧会の意図をスマートに表現しているように感じられました。100均の商品で作った手作りの風船カメラで宇宙を撮影した岩谷圭介さんも、個人で宇宙撮影を行うって行為が常識を打ち破っていて面白かったです。

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最終日のこの日はイベントが二つありました。その一つが、展示作家のサエボーグさんによる作品内で行われた、作家本人によるパフォーマンス。ゴムで出来たメルヘンな牧場の中で、ゴムで出来た豚のスーツに実を纏い、モニターから流れる悪夢のような映像にシンクロして動いていました。動く度にゴム同士がこすれて発生する音に、奇妙ないやらしさを感じました。観賞後、物販コーナーで休憩していると、会場内を徘徊していたサエボーグさんに遭遇。頭を撫でたら、ゴムがこすれるときの「ババババッ」って音がしました。

なんだこの世界観!?岡本敏子賞を受賞したサエボーグの作品「スローターハウス9」

二つ目のイベントは園子温さん・神楽坂恵さんによる夫婦トーク。園さんはテレビによく出演されるそうですが、我が家にはテレビがないので、初めて「喋っている園さん」を拝見しました。初めの40分ぐらいはほとんど園さん一人で喋っていて、「奥さん(神楽坂さん)が横にいるのになあ」とか思ってたら、途中で気づいたのか、急に積極的に神楽坂さんに話を振っていたのが微笑ましかったです。著書「非道に生きる」に収録された、17歳で童貞を捨てようとした鉄板エピソードや、見世物小屋・蛇展・大阪万博を自宅の庭で再現したなどの昔話が聞けて嬉しかったです。活字と写真でしか観たことのなかった「東京ガガガ」の映像や「うつしみ」も観られました。さらに編集中の最新作「ひそひそ星」の映像も公開。「触りの部分だけ」と言っていましたが、チャプターが細かく区切られていたので結構映像が見えてしまいました。贅沢な2時間。「なんでも試してみないと気が済まない」「面白くはみ出すことは難しい」などの言葉が頭に残りました。
終了後、サイン会が行われていたので勇気を出して参加。気の利いたことが何も言えずに、サインのお礼を言うと、園さんの方から手を差し出してくれ、握手をして貰うことが出来ました。神楽坂さんにもサインをお願いすると「日付入れときますね」と気を使って頂きました。ホント行って良かったです。