京都3

ROVOOGRE YOU ASSHOLEの2マンライブを観に、単身京都へ。ライブの開演は16時でしたが、早めに訪れて、観光地以外の面白い場所を巡ることにしました。

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始発列車と新快速を利用しておよそ3時間半で京都に到着。着いてすぐ、「三条堺町のイノダってコーヒー屋」ことイノダコーヒ本店で朝食を取りました。観光客で混み合っているのかと思いきや、待ち時間なく入店できました。禁煙席を選んだのですが、案内された場所は硝子戸で仕切られた少し狭めの部屋。外からの声は殆ど聞こえて来ない割に、近くに座る老夫婦の会話が部屋中によく響くので気疲れしました。注文した「アラビアの真珠」にはミルクと砂糖が最初から入っています。場の雰囲気も楽しめて、味も勿論美味しかった。次はもう少し広い場所に座りたいです。

イノダを北上して辿り着いたのが「陶器のハセガワ」。先日、誤って愛用の中皿を割ってしまったので、何処か面白いものを売ってる所がないかとネット上を探して見つけたお店。昭和中期に仕入れたという、今ではなかなか見ないデザインの食器が店内に所狭しと並んでいます。恐らくいずれも在庫限りなのでは?蓋の付いた茶碗は、高いのか安いのかわからない1客1500円という価格。ちなみにこちらのお店、とても気の良いお婆ちゃん(看板娘)が接客してくれます。一人でやってきた不審きわまりない自分に対しても優しく話しかけてくれたり、雑誌に掲載された時の該当ページを見せてくれながら色々教えてくれたり…。中皿だけ買って帰るのは勿体無いので、茶碗も2客買いました。

IMG_4192今回見ておきたかった書店の1つ、平楽寺書房。慶長年間に創業したらしく、建物は文化財指定。残念ながら、まだ開店前なのか閉まっていました。どうしても中に入ってみたかったので、少し店頭で粘ってみましたが開店せず…。気を取り直して、今回見ておきたかった書店のもう1つ、アスタルテ書房へ。12時半に来訪した時には鍵が掛かっていて入れませんでした。13時半に改めてもう一度行ってみたら、ドアが開いている!ずっと入りたかったお店だったので、ドキドキしながら入店しました。天井高の本棚が立ち並ぶ暗めの室内に、幻想文学の本やエロティックなポストカード、アンティークな小物類がずらり。想像していた以上にゴシックな世界でした。阿部岩夫の詩集を1冊買おうとして、折角来たのだから幻想文学っぽいのも欲しい…と思い、小栗虫太郎の「屍体七十五歩にて死す」を購入。ページの至る所に「透水書房」の判子が押された、経年劣化の凄まじい、味のある痕跡本。これから読むのが楽しみです。

アスタルテ書房の内観はこちら↓
アスタルテ書房 – 匿名性のドアの向こうに広がる、あるはずのない幻想文学の楽園

ライブの開演時間が近づいてきたので移動。今回の会場は元・立誠小学校。80年代の映画で観たことがあるような、懐かしい感じの風景が広がってます。曲がり角に貼られた「←ROVO」というシンプル極まりない案内板に従って進むと、講堂に辿り着きました。広さは大体、体育館と視聴覚教室の間ぐらい。入ってまず驚いたのが観覧位置からステージまでの距離。滅茶苦茶近いです。高低差も殆どなくて、まさに目の前で演奏する様を見る事が出来ました。

OGRE YOU ASSHOLEは2年前に広島で観た頃とは全く違うバンドになってました。途中まで新曲かな?と思っていた曲は、「フラッグ」という旧曲のアレンジ版をさらにアレンジしたものでした。
次いで登場したROVO。キーボードのセッティング時にトラブルが発生したらしく、少し登場が遅れましたが、期待を全く裏切らない演奏でした。今年で結成12年目だそうですが、ワンマンは今回が初との事。ちょっと意外でした。「PYRAMID」のような長尺の曲はあまりやらず、初期の楽曲が思ったより多かった気がします。曲自体は長かったのかもしれませんが、体感的にはあっという間でした。ROVOの演奏はDVDでしか観たことが無かったのですが、音圧や場の空気、照明の効果を感じるにはやはり生のライブだな、と再認識しました。

フィードバック音が耳の奥から抜けないまま、新幹線で帰宅。財布の中が空っぽになった後で、自動車税をまだ払っていないことに気がついて目の前が暗くなりました。