本島 – 宇野

今日は瀬戸内国際芸術祭2013秋会期の作品を見るために本島へ。

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本島港までは、児島観光港から高速船で約30分。
行きの高速船は椅子席ではなく、床に自由に座るスタイル。まるでバスガイドのように丁寧な案内をする船内アナウンスは時間にして20分強という超ボリューム。しかも面白い。岩黒島を海上から見たのも、瀬戸大橋の下をくぐったのも生まれて初めてだと思います。引き潮のときだけ見えるという「イルカ岩」「亀岩」も見れました。

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本島に到着して一番最初に向かったのは作品番号164番の「島スープ」。
春・夏会期とも即完売で話題になってましたが、本島での島スープがテレビで紹介されたことで人気に拍車がかかったみたいです。年配の女性がそんな話をしていました。

10時前に港に到着して、すぐに向かったのですが、10時を過ぎた時点ですでに60人以上の人が店の前に並んでおり、10時半に開店した時には、予定人数の110人をオーバーしていました。ちなみに島スープの会場の隣にある「木烏神社(こがらすじんじゃ)」は拝殿のすぐ傍に「千歳座」という芝居小屋が併設されています。内部の壁面に描かれたしぶきの絵が綺麗です。

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本島の島スープは味噌仕立て。蓮で作られた饅頭の中にイカ・鯛・ごぼう・芋などが入っています。テーマは「結びのスープ」。本島の位置や使用した素材がテーマに絡んでます。こうやってスープを一人で撮影していると、カップルや仲間同士で盛り上がっている人たちが羨ましくなります。あと、知らない婆さんが近づいてきて含み笑いをしながら何か皮肉めいた事を言ってきたのですが内容が全く理解できなかったのでスルーしました。

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作品番号165番、仏教の味わいを食べました。600円。
夏に豊島を訪れたときには見逃していた作品ですが、本島でも食べる事が出来たんですね。アイスクリームについては色々と解説があったのですが、お茶にも何か意味があるのかな、と思い、アイスを持ってきてくれた女性に聞いたところ「お茶は普通のお茶だと思います」という普通で曖昧な返答が返ってきました。
蓮の花を象った「普通じゃない」アイスクリーム。周りはホワイトチョコレートでコーティングされており、付属の木のスプーンで食べるにはそれなりの力が必要です。下に敷かれた丸い紙も、皿に書かれた文字も仏教にならった意図があるみたいでした。

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本島はバスの本数が少なく、上手く予定が組めなかったので今回は徒歩でぐるりと巡る事にしました。本島には作品よりも気になる物が多い。全然マッチョな感じがしない「マッチョ通り」とか。「町家通り」が訛って「マッチョ通り」になったそうですが、石柱に美麗な字で「マッチョ」と彫られているのが妙に面白かったです。そして島の北にある宿舎「海ほたる」には浮きなどを使った人形が並んでました。真っ白くてヒョロヒョロの全身像には「アナタ外国人私ガイコツ人」という紹介文が書かれてました。

本島の北にある作品「ここにいるために」までは歩いて約1時間。南西の作品が並ぶエリアから峠を越えるルートもありましたが、傾斜がかなり急なので迂回する事に。海沿いの県道をひたすら歩きました。

15時頃に児島に戻り、その足で宇野へ。わかばを共著している加瀬野裕介さんの個展「現映」へ行きました。前回訪問時とだいぶ展示の形が変わって、より見やすくなってました。拷問のようなワークショップに参加して、10枚のパラパラ漫画を作りました。トークイベントでは、レコードから発生する心臓の鼓動みたいなノイズ音に合わせて「宇宙人の引っ越し」を歌ってました。かなり完成度が高かったので、録音すればよかったです。