広島

広島市現代美術館で行われる、大竹伸朗氏と都築響一氏の対談を拝聴しました。電車の都合上、朝5時に起床となりましたが…。

整理券が取れないとまずい、と思い開館前に到着したところ、既に何人かの列が。早起きの甲斐あって、整理番号は10番台をゲット。

整理番号を取得後、展覧会を見る前に徒歩でアカデミイ書店に移動。20分ぐらいか。初めて訪れましたが、思った以上に広かったです。本店と支店をハシゴして3000円程浪費しました。その後PARCO7Fのディスクセールを拝見。ワールド系の安い物ばかり購入する予定でしたが、ハズレばかりだと後悔しそうなので、無難な物も購入。こういう事をするから余裕がなくなるんだろうなあ…。

広島市現代美術館に戻り、特別展「路上と観察をめぐる表現史-考現学以後」を観る。
展覧会を見るまでは「考現学」という言葉自体知らなかったのですが、非常に面白い内容となっていました。「往来の人々の髪型・服装」や「食堂の茶碗の欠け方」など日常に潜む小さなことごとの内容を緻密に調べ上げた今和次郎氏・吉田謙吉氏や、アイスの当たり棒の記録、宛名間違いの一覧、靴底についた小石を一つずつ小瓶に入れて採集した林丈二氏など…。上記のような、世の中にあるありふれた事象や小さな物事を「深く」知りたいという想いが、色々を調査する衝動になっているのだろうし、その「知りたい」という想いがひしひしと伝わるから、感動できるのだと思います。一番面白かったのが、下道基行氏による「つなぐもの」シリーズ。着眼点が面白いです。「つなぐもの」を巡る、下道氏と所有者との関係も素敵だと思いました。

対談は2時間半の超ボリュームでした。冒頭、都築さんによる「朝から並んで下さった方もいるみたいですが、そんな事しなくても観れますから…」という発言が出ましたが、昼前にはチケット配布終了になっていたと聞きました。対談は随所で笑いが起こる素敵な雰囲気。珍日本紀行・日本景時代の話や、Roadsiders Weeklyの写真を交えた建物評価(大竹氏の目線がかなりキていた)、ジャンル分けに対する憤り、路上観察学会との視点及び考え方の違いなど、長い中に濃密な内容のこもった、素晴らしい対談でした。大竹氏は今後、常滑、女木島、丸亀、高松で作品発表するとの事。楽しみすぎる。

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対談終了後、都築氏にサインを頂きました。大好きな本「珍日本紀行(西日本編)」。刺激的なスポットばかりが「これでもか!」と紹介されている傑作本。旅行時に頻繁に持ち歩くため、カバーも無くボロボロなので、サインを頂くのが申し訳なかったです…。お疲れの所、とても親切に応対して頂きました。有難うございます!